20121004

自転車乗りは痛みを堪えて自転車に乗る




信号は青、対向車なし、右折レーンは空いている。
くだりでスピードにのっているところへ、右折後の坂道に備えダンシングで勢いをつける。

数回クランクを踏み込んだ後、気付いたらアスファルトを滑っていた。

転がるライト、僕の更に前を滑っていく眼鏡ケース、
ガリガリって音を聞いて真っ先に思ったのが、

「また傷がついてしまった」(もちろん自転車に)

野球の走者がスライディングの後、ベース上にすっと立ち上がるように
すぐに自転車を立て直し、眼鏡ケースとライトを回収して交差点脇の歩道へ、

あちこち削れてしまったSTIは左右とも内側を向いてしまっている。
右側に倒れたのでディレイラーハンガーが心配になる。
シフトダウンしてみると案の定聞いた事のある接触音。
「これもまただよ。。。」


うーん、この程度かなー?と思い、ほっとしている目に入ってきたのが
ビブショーツの破れ、しかもかなり流血してんじゃん。
左手も結構血だらけ、グローブが破れてる。
右腕と右の二の腕、脛、腰(ビブがやぶれたところ)、擦過傷があるある。

取り敢えず、数百m先の職場へ辿り着こうと信号待ちをしているところに
「だいじょうぶ?」と目の前の車の窓からO係長の声。
「ありがとうございます、大丈夫です(そういやO係長の車、さっき抜いたばっかだったな。見られてたのかはずかしー)」と見送る。


華麗なダンシングで駆け上る予定だった坂道を
内股になったSTIを握りながらとぼとぼ歩いていると
O係長の車が戻ってくる。

「ほんとに大丈夫?車乗ってき」
  「いえいえ、もうすぐそこですし大丈夫です」
「すごい勢いでこけてたやん、あかんて、乗りなさい」
  「いやほんとだいじょぶですよ」
「いいから、乗りなって」
  「自転車もありますし」
「乗せたらいいから!」
ってぐいぐい引っ張って乗せてくれる、うわ男前w

助手席できわどい位置のビブショーツの破れをヘルメットで隠しながら恐縮していると
「もーほんと気をつけや、怖いわ」
  「すみません」
「なんでこけたん?」
  「段差にタイヤをとられたんです」
「車来てなかったからよかったけどさ」
  「そうですねすみません」
「職場着いたらホケカンで手当てしてもらいね」
  「はい」
とやっている間に職場到着。
ホケカンのTさんに適切な処置をしてもらった後、改めてO係長にお礼。

昼休みに自転車をもう一度じっくり見直してみると、
幸い走行に支障のない傷ばかり。
ディレイラーハンガーは手でまっすぐにしたけれど、変速もバッチリ決まる。


後はもう笑いにするしかないですね。
午後にはしたたかに打ち付けていた腰が痛みだし、
帰りはきわどい位置に穴の開いたビブを履き、痛みを堪えて自転車で帰りました。
まぁお風呂に入るのが辛いこと辛いこと。




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いちねんの終わりに

道の先に朝陽のあたる様子、今年の私の境遇を暗示するようであったと、今思い返します。 この山を乗り越えれば、と汗ばむ初夏を今年も駆けずり回った。 片や村には祭が戻りました。 皆の新年に幸多からんことを、切に願わずにはいられません。 青信号は「進んでもよい」? 否、進め、いざ!