20111116

父親復権


もう4年も経つのかと思い返すのも感慨深いのですが、上の娘が4ヶ月になった頃から1年と少しの間、単身赴任のため一緒に暮らすことができませんでした。出発の前は、幼い時のことだからそんな深刻な問題は生じないだろうと極めて安易に考えていたのですが、帰ってきてみると、ある程度覚悟してはいたものの、そう容易いことではありませんでした。

そんな娘が間もなく4歳を迎えます。今や小生意気に口答えや言い訳をするのですが、つい先日、帰宅後一人温め直した夕食を食べていると、妻がキッチンカウンターの向こうで曰くありげな含み笑いとともに「しほちゃんがパパに言いたいことあるんやって」と、重ねて「なんやと思う?」。

何かなぁと娘の様子を伺うと、恥ずかしげに妻の後ろに回り込み顔を埋めているのです。妻のズボンを引っ張っているのは制止の意味合いもあったのでしょうが、「しほちゃんは大きくなったらパパと結婚したいんやって」と妻。

その言葉に、二人きりになると泣き出す、お風呂に一緒に入ってくれない、妻にしか歯磨きをさせない、一緒に暮らし始めた頃から今に至るまで、色々とあった別居に起因する娘の態度とともにそのとき感じたうら寂しい気持ちが、一時甦り霧消していきました。

後に残ったのは少し気恥ずかしい温かい気持ちと「父親復権」というフレーズ。3年かかったか、という感慨。

これからも父親頑張っていきます。


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いちねんの終わりに

道の先に朝陽のあたる様子、今年の私の境遇を暗示するようであったと、今思い返します。 この山を乗り越えれば、と汗ばむ初夏を今年も駆けずり回った。 片や村には祭が戻りました。 皆の新年に幸多からんことを、切に願わずにはいられません。 青信号は「進んでもよい」? 否、進め、いざ!