道の先に朝陽のあたる様子、今年の私の境遇を暗示するようであったと、今思い返します。
この山を乗り越えれば、と汗ばむ初夏を今年も駆けずり回った。
否、進め、いざ!
芋だの玉葱だのを掘れ、庭木を剪定しろ。などと帰省を好機と母にあれこれ使われる。
早速妻にも託されたキウイフルーツの剪定と摘果に取り掛かる。
青々と生い茂る葉に隠れた下草も、負けずに繁茂していて、その草を刈り払い刈り払い集める。
ゆっくりと見定めて樹形を整えながら枝を打ち、新芽を摘む。
枝と新芽を集めると、こんもりと山ができた。
その山の上に広がる小ざっぱりした様子に満足し、今年どれほど甘い実をつけてくれるだろうか。そこは余り気にならない。
祖父と祖母が私に、と植えたらしいその樹。。
日が沈めば後は飲むだけ。
程なく酩酊し、早々に寝床に潜り込み蛙の鳴き声に包まれる。
翌朝、平日とは違いすこぶる目覚めがよくて、日はまだ低い。
カメラをもってぶらり庭に出ると、露に湿った土手の草が輝いて見えた。
道の先に朝陽のあたる様子、今年の私の境遇を暗示するようであったと、今思い返します。 この山を乗り越えれば、と汗ばむ初夏を今年も駆けずり回った。 片や村には祭が戻りました。 皆の新年に幸多からんことを、切に願わずにはいられません。 青信号は「進んでもよい」? 否、進め、いざ!