ここ数年実現できていなかった年初の抱負を、今年はそもそも決められていないことに思い至ったのは、3月も一週を過ぎた今日のこと。今後数年かけて滋賀県の県境を踏破してみようかな、などと考えていたことを思い出した。
新年早々の入院から三週間ももたずに他界した義父の忌が明けて、風呂場でひとり白髪と皺の増えた自分の顔を見つつ、義父の今時には短すぎる一生がどうであったのか、などと考えながらのこと。
一番に家族のことを思い、行動の規範は、一に家族、二に家族、三四も家族で、五に家族。
僕の妻やその弟らを、そして孫である長女、次女、そして長男、守り抱き、育てあげた義父のその大きな手を、僕は亡くなる前に一度だけ握り約束した。既に意識はなく、自身で閉じられないためにテープで瞼を塞がれた義父に、あなたのように子どもらを立派に育てあげます。と。
合掌。