20130105

暫定パンク王

穴あきチューブ×3

「8時桂小橋」念仏のように唱えながら就寝した金曜の晩。

遡ること5時間、妻子が帰省しているのをいいことに、ハウルを見ながら室内ローラーをしていた。今思えば、見逃されてはならない前兆がそこにあった。

21時前に、新聞紙を敷いて三本ローラーを展開。ウェアに着替えタオルを準備し、ジャージのポケットにテレビのリモコンを入れ、準備万端バイクを載せてみるとタイヤがフラットになっている。

「新年早々パンクかよー」と軽い気持ちでチャチャッとチューブを取り出し、「ふんふん」と穴の位置を特定。チューブのストックは十分あるので新しいチューブに交換。原因は?と、ざっとみたところタイヤには傷が見当たらない

ま、いっか」これがよくなかった。


翌朝7時過ぎに出発。

「8時桂小橋、8時桂小橋」

感覚のなくなり始めた指先も気にすることなく軽快に逢坂の関を越え、N700系をまたいだところで、なんとなく3日のタクヤさんとの会話を思い出す。
「僕今日ポンプ持ってきてないですよねー」
  「これだけ居たら誰か持ってるやろーって、皆そう思って誰も持ってなかったり」
「ありがちですね」
なんて遣り取り。

うん?今日も3日と同じバイク。。。つまり、ポンプを持ってきていない。
「まさかw」なんて独り言ち、軽い坂を迎えクランクを踏み込むと力が少し逃げる。

恐る恐る後輪に目を遣ると、果たしてそこには明らかに圧が足りないタイヤ。


迷った。


このまま桂小橋まで行って誰かが持っているかもしれないポンプを当てにするか、
それとも断念して引き返すか、引き返すにしても徒歩で?タクシー?

迷いながら西進するも、どんどん空気は逃げていき自走できなくなったところで7時40分。

完全に断念せざるを得ない状況となり、後は帰宅する手段を悩む。

徒歩、タクシー、徒歩、タクシー。

パパさんにパンクして行けない旨連絡しつつ、

徒歩、タクシー、徒歩、タクシー。

取り敢えず自宅に向かってバイクを押し押し、

徒歩、タクシー、徒歩、タクシー。

20台程逡巡しながら見送って、結局タクシー、1kmほど歩いて結局タクシー。


げんなりしながら帰宅してチューブを取り出すと、案の定、昨夜替えたチューブと同じ場所に穴が開いている。
今度は念入りにタイヤを調べてみるが目視では異常はない。うーん?と首を捻りながら撫でてみると裏側に微かな引っ掛かりがある。
タイヤを引っ張りながら目を凝らすと、ごく小さな小石かガラス片の様なものがめり込んでいる。

「くそっ」と親の仇のように憎しみを込めてほじくり出し、ゴミ箱へ捨てた。

まだまだチューブのストックは余裕があるのでここでも新しいチューブに交換。


「ふんふんふん」とチューブとタイヤを嵌め込み圧を上げると、、、

また嫌な音がするじゃない、、、orz

新品なのに(ディオワールドで500円で投げ売られてたチューブだけど)。

泣きべそかきながらチューブを取り出すと、バルブの根本に見えない穴。



というわけで、私の記憶が確かなら今日は1月5日。

2回の実走で既にチューブを3本ダメにした僕は、2013年暫定パンク王に名乗りを上げます。




いちねんの終わりに

道の先に朝陽のあたる様子、今年の私の境遇を暗示するようであったと、今思い返します。 この山を乗り越えれば、と汗ばむ初夏を今年も駆けずり回った。 片や村には祭が戻りました。 皆の新年に幸多からんことを、切に願わずにはいられません。 青信号は「進んでもよい」? 否、進め、いざ!